マヂカルラブリーに心震えた
12月20日、M-1を頭からお尻まで、テレビ画面の前から離れることなくずーっと観ていた。
マヂカルラブリーが優勝だった。正直、めっちゃ嬉しかった。
というのも私は和牛とかかまいたちとかミキとかテンダラーとか、しゃべくりの王道をいく「イマ」な芸人がめっちゃ好きだ。
特に和牛に関しては、圧倒的な話術と演技と、そしてなんといっても構成力。伏線を回収するための枠の組み立て方が緻密すぎて、あれを芸術と言わずして何と呼ぶ。
だけど。
マヂカルラブリーって何してた?決勝では暴走してた、ファイナルでは電車で転んでた。
つり革ネタでは、野田クリスタル声発さなさすぎて、身一つでがんばってた。
やってることが小学生すぎるのよ。電車にゆられすぎてトイレで暴走して汚い、とか、もはや小学生の男の子がやる悪ノリよ。
でも、そこがバカバカしくて逆に笑いが止まらなくて、めちゃめちゃに泣けた。
「和牛のウェディングプランナーのあの伏線回収が……」「かまいたちのポイントカードの話の展開方法が……」とか今までネタを分析的に楽しんでいた自分がバカバカしくなった。
今まで分析していたわたしを分析させなかったマヂカルラブリーが好きだ。
正直、上沼恵美子が笑いながら発した「あんたらアホやろ」の一言に尽きると思っている。この一言でべた褒めされて、挙げ句の果てに優勝できるって、めっちゃすごい。笑い泣きのあとに、普通に感動泣きした。
SNSには「あんなの漫才じゃない!」という感想があったけど、そもそも漫才ってなんや。
一応wikipediaで調べてみると、「漫才(まんざい)は、2人ないしそれ以上の複数人による寄席演芸の一種目。通常、コンビを組んだ2人によるこっけいな言い合いで客を笑わすものを言う」とあった。
あと、漫才について研究していた方の記事には、、漫才には定義があるらしい。
(以下定義を引用)
・マイク以外の小道具や音響を使用しない
・コントと違って本人が本人役を演じる
・その場で行われる会話という体を保つ
うん、マヂカルラブリー、めっちゃ漫才やね。
戦略的な伏線回収も、半端ないおしゃべり力も兼ね備えた和牛やかまいたちのようなコンビじゃなくて、めちゃめちゃドアホなマヂカルラブリーが優勝を取った、その事実に震える。なんかすごい瞬間をみた気分でした。